K.A氏の場合 質もそうだけどやっぱ量だろうなあ、と。 それを見つけた瞬間にあることを思いついた。 とりあえず。 「すいません、これラッピングしてもらえますか?」 にっこりと笑顔でお願いをすれば、若い男の子のそれを無碍に断るおばさんもいない。 たとえそんなに見目が麗しくなくても、そこそこだったら好感触。 持ち歩くには少し目立つそれをビニール袋に入れてもらい、自転車のかごに突っ込む。 さてどうやって渡そうか。 こういうときに限らないけれども距離が離れていることを実感する。 (去年までは断然貰う派だったんだけどな) 想いは伝えた後だし、なによりお付き合いというものをさせてもらっているし。 きっとあの子はこういうイベントと自分が縁遠いというか。 好意を伝えられるそれと無関係だと思っている節があるから。 (渡した瞬間にあたふたして、本当に自分で良いのか確認して) そして、笑ってくれると良い。 中身を見たところで突っ込んでくれるかどうかは謎だけれど。 「こんばんは、三橋君」