S.S氏(職人の方の!)の場合 帰りにコンビニに寄るのが、定番のコースになってどれくらい経ったかは忘れた。 季節にのっかった商品が売り出されて、それに食いつくのももう当たり前。 新商品チェックを怠らないんじゃなくて目に入ってくる。 ので、レジ横さて何にしようと悩むのはこの時期にはなくてはならないそれ。 100円が最も多く費やされる中華まんコーナー。 今日も今日とて誰かしらはそこでうーんと唸る。 今日は俺と、もう一人。 きょろきょろと動く視線の先を辿れば、ほんの少しだけ俺に好都合なことに。 三種類の間を迷う、零れそうなくらい大きな目。 (可愛いって言ったら拗ねるだろうけど、可愛いもんは可愛いもんなあ) 俺が見ていることには一向に気付かない。 どうしようどれにしよう早く決めなくちゃ。 なんて思ってるに違いない。 さて、ここは一つ決断を促すためと俺の目的を達成するために。 三橋を見守るのは中断して、せっかくのチャンスを生かすとしようか。 「三橋、ちょっと良いか?」